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中国「月面着陸」プロジェクト始動
発信時間: 2008-03-06 | チャイナネット
  ○2013年のプロジェクト完成目指す 

  全国政協委員および月周回探査プロジェクト衛星システム総指揮兼総設計師を務める葉培建氏(中国科学院アカデミー会員)は5日、中国の月探査活動の第2段階である「月面着陸」プロジェクトはすでにスタートしており、科学研究スタッフは月面車の開発や実験に全力で取り組んでいることを明らかにした。「北京晨報」」が伝えた。

  中国の月面探査活動全体計画によると、月周回プロジェクトが順調に進行したことを受け、第2段階である「月面着陸」プロジェクトがスタートすることとなった。葉培建氏は、「国家関連部門で現在、具体的計画の審議が進められている。『月面着陸』プロジェクトの研究開発と建設作業は実際すでにスタートしているが、その具体的方案のプロジェクト立項を必要とする。『月面着陸』プロジェクトは2013年の完成を目指している」と述べた。計画によると、『月面着陸』プロジェクトでは、月面車が月面に着陸し、科学的調査を行う。
 
  ○月面車の模擬走行実験終了

  葉培建氏によると、同氏の研究開発チームが研究・開発した月面車の模擬走行実験はすでに終了したという。科学研究スタッフは長白山から火山灰を運び込み、多くの材料と配合することで月土壌の構成成分に近づけ、様々な穴・石を設計した模擬月面で月面車を走らせ、月の重力環境を模倣した。このほか、月面車を甘粛地区の大砂漠に持ち込み走行テストを行い、14日間連続の燃料供給を確保するため、新しい方法を試した。「月面車は将来、有人宇宙船「神舟」と同様、中国の100%自主知的財産権を有することになるだろう。」と葉氏はコメントしている。
 
○月面着陸地点の候補地点、続々選定

  葉氏はまた、「『月面着陸』プロジェクトでは、月面着陸に適した条件を備えた良い着陸地点の選定が必要となる。着陸地点に適した一般的な条件として、まず日当たりが良く、太陽熱の供給が十分であること、次に地面がかなり平坦であることが挙げられる。しかし、月の南極・北極のエネルギー調査問題を考慮に入れると、日当たりはまず望めない。我々はすでに、『月面着陸』プロジェクトの着陸候補地点として5カ所の着陸地点を選定した。これら候補地点5カ所の優先順位もほぼ出来上がっている」と述べた。科学研究スタッフは現在もっぱら、「月面着陸」プロジェクトの各種技術問題の解決に当たっている。 

  「人民網日本語版」2008年3月6日


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