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「小政府」で働く浦東新区の幹部、「浦東の1日はこれまでの5日分」
発信時間: 2008-04-30 | チャイナネット

浦東新区の陳高宏広報部部長の名刺には、新聞弁公室の主任、テレビ局局長など、多くの肩書きが並んでいる。「浦東は『小政府』なので、幹部がいくつかの職を兼任するのはよくあることです。あまりにも忙しくて疲れを感じるときもありますが、充実な毎日を過ごしています。浦東での1日はこれまでの5日分に相当し、とてもやりがいがある」と陳部長は話す。

浦東新区ができた時、全国から幹部を募集した。応募した人は2000人。その中から筆頭試験や心理テスト、面接を通じて、40人が選ばれた。陳部長はその中の一人だ。もともと安徽省のある地域の政府機関でのんびり毎日を送っていた陳部長は、浦東に来たとたんきびしい試練に直面する。

浦東を新たな都市に再建するためには、まず農民の土地を買い取らなければならない。以前、上海では、土地を買い取る際、土地を立ち退いた農民に就職先を提供しなければならなかった。ところが当時、上海の企業も変動期のさなかで、多くの労働者がレイオフしていた。こういう状況の中、都市部の企業に農民を就職させることはとても無理なことだ。

浦東新区政府は、「政府が農民に養老、医療などの社会保障を与え、自ら就職口を探すよう促す」という方針を打ち出した。だが90年代初めの農民たちは、国営企業で働くことに執着しており、自分で仕事を探すことを受け入れようとしなかった。

農民たちを説得するために陳部長は、浦東にあった廃棄工場に4年間住み、村々を回って「政府はみなさんのために社会保険に加入しています。そのため企業にとってみなさんの雇用コストは低く、喜んでみなさんを雇用するでしょう。そしてたとえ企業が倒産しても、みなさんの生活は政府が保障しているので、気軽に転職できます」と、繰り返し農民たちに話した。

また陳部長は上海語で農民たちと話すために、歯を磨く時でさえテープを聞いて上海語を学んだ。陳部長のような浦東の幹部たちの努力で、農民たちは喜んで住んでいた土地から立ち退き、浦東の発展が一歩を踏み出した。

 

「チャイナネット」2008年4月30日

 

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