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07年の「中国十大考古学新発見」・河南洛陽偃師後漢帝陵・洛陽邙山墓群
発信時間: 2008-05-29 | チャイナネット

中国十大考古新发现

邙山墓群の分布図

 

墓群は河南省偃師市に位置する。06年7月-08年3月、洛陽市第二文物作業チームは鄭州・西安旅客輸送専用鉄道沿線での考古学調査を機に、「邙山陵墓群の考古学調査と発掘」プロジェクトを実施。偃師市にある洛南後漢陵墓を調査、発掘して重要な成果を収めた。

後漢王朝は12基の帝陵を建造したが、そのうち11基は洛陽周辺に分布している。文献の記載によれば、漢魏の洛陽故城の西北にある邙山地区に5基、故城の東南の洛南地区に6基の陵墓がある。洛南の陵墓はそれぞれ明帝顕節陵、章帝敬陵、和帝慎陵、殤帝康陵、質帝静陵、桓帝宣陵。帝陵のほか、多くの后妃や王侯貴族を埋葬した副葬墓もある。

調査を経て、洛南陵墓の範囲や配置、墓の数量がほぼ確定した。さらに後漢から魏晋時代の封土墓2基、戦国から唐代のその他の類型の墓32基を発掘。発掘した遺跡面積は約4500㎡、地質探査面積は36万㎡に達する。初めて後漢の帝陵墓と大型副葬陵墓の遺跡が発見された。

帝陵墓は龐村鎮白草坡村の東北部に位置する。大型の夷平墓が1基発見された。封土の平面は円形をなし、直径は125m。文献の記載に合致しており、帝陵クラスの墓である。その東北側に周囲に土で築いた壁のある建築遺跡群がある。南北の長さは380m、東西の幅は330m、面積は12万5000㎡。墓と建築遺跡群との位置関係、建築構造の形式はいずれも邙山地区ですでに確認されている後漢の帝陵と同じか、または似ており、帝陵墓との関係が密であることを物語っている。

副葬陵墓遺跡は高龍鎮閻楼村の西0.5km、西南の方向に白草坡の後漢帝陵墓遺跡から2.5kmのところに位置する。南北の長さは455m、東西の幅は340m、面積は15.4㎡。遺跡の外側の周囲に溝が掘られ、内側に7基の封土墓が築かれていた。封土のもともとの直径は28-65m。東南側では広い範囲で建築の堆積物が見つかった。墓の規模は小さく、相対的に狭い範囲内に分布しており、帝陵の埋葬方法と合致しない。後漢時代に流行った家族墓地だとみられる。洛南の陵墓内にあることから、副葬としての性格が鮮明である。

邙山地区ではすでに4年にわたる古墓の調査活動を終えており、洛南陵墓の考古学上の新発見とともに、後漢の帝陵の基本的状況が明らかになってきており、埋葬制度を研究する条件が整った。

「チャイナネット」2008年5月29日

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