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新中国60年 考古学の発展と貢献
発信時間: 2009-08-31 | チャイナネット

 

 1949年の新中国成立によって、中国の考古学は新たな時代を迎えた。この60年、中国の考古学は急速に発展し、実り多い成果をあげた。重大な発見や研究も数多い。

  

三星堆の文化財 

旧石器時代から青銅器時代までの一連の重要遺跡を発見し、考古学の歴史区分法を確立し、その発展系譜を整理し、古代から現在までの中国文化の発展は一続きであり、途切れたことはないことを証明した。

旧石器時代というと、以前は、北京原人、山頂洞人、オルドス人くらいしか知られていなかった。しかし今では、元謀原人、藍田人、和県人、南京人など旧石器時代の早期・中期・後期の各時期をカバーする人類の化石が百種類近く、遺跡が数百カ所発見され、原人から現代人までの推移とその文化の発展の脈絡がほとんど描き出されている

 

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  陝西省周公廟で出土した「王季」と刻まれた卜甲

 中国文明の本土起源説と中国文明の起源、形成、発展の多元一体方式を提起した。

中国文明の起源は中国本土にあるが、その起源はたったひとつであると言っているわけではない。中国は広大な土地を有し、地理的環境が複雑で、文化伝統も多様である。例えば新石器文化と言っても、文化の源や特徴、発展方法に基づいて以下のような六大区系に分けられる…

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山西省晋侯墓地の車馬坑

 

60年にわたる研究の結果、中国の古代国家の形態の変遷は古国―方国―帝国の3段階に分けられるという説が主流になった。 

 

中国古代の最も早く出現した国を考古学界では「古国」と称する。およそ5500年から4500年前の段階である。古代の書籍の中では、この段階は「万国」あるいは「万邦」と呼ばれ、古代伝説上の「五帝」の黄帝、顓頊、帝嚳の時代に相当する

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河南省安陽市・殷墟

 考古発見を基礎とし、考古材料や文献を整理することで、根拠が十分で、より信用できる中国上古史の枠組みを提起した。

漢代の司馬遷の『史記』を中核として「三皇五帝夏商周」の古代史体系が形成され、数千年来、根強く信じられてきたが、1920年代の初めに「古史辨」思潮が興り、昔の古代史体系は徹底的に壊された。そこで、考古学によって中国上古史を改めて定義することが、中国考古学研究の負うべき責任となった…

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江西省景徳鎮の御窯で出土した明代の青花釉里紅大罐
 

 

経済・技術分野の考古学研究は中国の考古学界の中で一貫して重視され、中国古代文明の傑出した成果を示している。

社会の進歩の根本的な動力は経済と技術の発展にある。この60年、中国の考古学は芸術史の考古研究に限られることなく、また、社会・政治構造の研究に偏ることなく、その発展過程の中で経済・芸術分野の考古研究を一貫して重視してきた…

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考古学の発見と研究により、中国の古代文化は懐が広く、外来文化の精髄を吸収・消化するのに長けていたことが実証された。

中国の文化・文明は、閉鎖された環境の中で孤立して発展したわけではない。始終、他文化との交流があり、外の世界に広く伝わって影響を与えることもあれば、外来文化を参考としたり吸収したりすることもあった。考古学の発見と研究は、仏教と仏教彫像芸術の東伝及びその漢化過程を典型的な例として、中国の古代文化は排外的な文化ではなく、広い懐を持って、外来文化の精髄を吸収・消化するのに長け、融合によって絶えず発展してきたことを実証している。

 

「チャイナネット」 2009年8月31日

 

 

 

 

 

 
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