復旦大学の研究者が今、環境に敏感な高分子素材であるポリジアセチレンとカーボンナノチューブでこれまでになかった複合繊維をつくっている。これは電気を通すと変色する新型素材の開発だ。この複合繊維は電流による刺激を加えると、パッと変色したり元の色に戻ったりする。この新型素材「カメレオン」は軍事領域や宇宙開発、光電部品などの分野で今後重要な役割が期待される。この研究成果は13日、国際的な学術誌「ネイチャー・ナノテクノロジー」で発表された。人民網が21日伝えた。
この研究を進めているのは、復旦大学高分子科学系ポリマー分子工程教育部重点実験室、先進材料実験室の彭慧勝教授率いる研究チームで、08年からカーボンナノチューブの研究を始めた。ある実験の際、研究員があるポリマーをカーボンナノチューブと結合するときれいな色の変化が起きた。これを契機に研究チームはポリジアセチレンなどの高分子ポリマーとカーボンナノチューブの結合実験を開始した。
この研究成果について、「ネイチャー・ナノテクノロジー」誌の編集者は、「複合素材の分野における重要な進展を代表し、敏感性デバイスの応用においても重要な意義がある。この研究成果は今後、素材科学・電子工程・化学工程など多くの分野で幅広く注目を集めるだろう」と評価した。(編集KA)
「人民網日本語版」2009年9月22日