中国科学院の創立60周年記念会が10月30日午前、北京の人民大会堂で行われた。中国科学院の路甬祥院長(全国人民代表大会常務委員会副委員長)は、「中国科学院は2020年には世界に重要な影響力をもつ一流の国家科学機関になることが目標」との方針を表明した。人民網が10月31日伝えた。
路院長によると、中国科学院はこれまで国家戦略の需要と世界先端の科学を有機的に結合し、科学技術体制の模索と改革開拓者の役割を果たしてきたほか、連合提携を堅持し、絶えず対外開放を拡大し、国の科学分野におけるシンクタンクの役割を充分に発揮してきた。基礎研究、戦略的ハイテク研究などの方面で多くの結果を出し、原子爆弾、ミサイル、人工衛星、曙光スパコン、人工合成ウシインスリン、ヒトゲノム配列などを含む多くの重要な科学技術の成果を出すとともに、科学技術者や優秀な人材などを数多く輩出し、中国の経済・社会の発展に比類ない貢献を果たしてきた。路院長は、世界の科学技術は今 革命的な変革が起きようとしているとし、今後10-20年で、エコやインテリジェンス、持続可能を特徴とする新たな技術革命と産業革命が起きる可能性が高いと指摘した。新たな歴史を迎えようとするこの時に中国科学院は、国家戦略の科学技術の力となり飛躍的な発展を遂げ、重要な科学技術問題や人材育成、成果の産業化、思想の構築といった方面を打開し、中国の科学技術のグローバル競争力を全面的に底上げしていく。そして、2020年には世界で重要な影響力をもつ一流の国家科学機関を目指す。
「人民網日本語版」2009年11月2日