中国国家深センスーパーコンピューティングセンターの建設が16日、深センでスタートした。同センターは、深セン市成立以来最大の国家級重大科学技術インフラ設備で、華南地域全体の科学技術力を直接的に高めるプロジェクトとなる。中国新聞社が16日に伝えた。
同センターは2009年に中国科学技術部から正式な建設認可を獲得、中国科学院、深セン市政府が共同で建設を担当する。センターは深セン西麗・大学城に位置し、計画敷地面積は2万5千平方メートル、延べ床面積は約4万平方メートル、プロジェクトの投資総額は約8億元となっている。すでに地質調査、環境アセスメント、プラン設計は完了し、来年の中国高新(ハイテク)技術成果交易会期間中に運営を開始する計画だ。
世界トップレベルのコンピューティング理論・方法を研究し、1000テラフロップス(毎秒1000兆回の浮動小数点演算を実行できる)の次世代スーパーコンピューターを開発することは、中国の科学技術戦略における重要ポイントだ。
華南地域は中国において、経済が最も活発で発達している地域の1つであり、産業、科学研究、公共サービス面などで、最大で計1600テラフロップス以上のコンピューティング・ニーズがある。うち、深センは800テラフロップス以上、香港、マカオ、台湾、東南アジア地区には300テラフロップス以上のコンピューティング・ニーズがある。しかし、華南地域における高性能コンピュータ・インフラは薄弱だ。広東省に現在あるコンピューティング能力は100テラフロップスに満たず、また資源も分散している。
関係者は、「深センで公共のスーパーコンピューティングセンターを建設することにより、華南地域の計算能力不足を解決できるだけでなく、華南地域のコンピュータ資源の共有と協力を実現することができ、コンピューティングコスト・メンテナンスコストを下げることができる。同センターは今後、華南でサービスを展開し、香港、マカオ、台湾、東南アジアに向けて、科学技術サービス、産業イノベーション、科学技術開発、人材育成の四大プラットフォームを作り上げていく」と指摘する。(編集SN)
「人民網日本語版」2009年11月17日