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積荷降ろしの安全なルートを探す観測チーム=12月10日 |
中国第26回南極観測チームのメンバーは10日明け方、内陸での観測で必要となる2台の雪上車を、極地観測船「雪竜」から中山基地へと運んだ。中山基地付近の氷山群には氷の割れ目が6カ所あり、危険を伴うこともある。氷上での物資移動は、今回の観測で初となる。新華網が11日に伝えた。
雪上車などの輸送手段を使い、南極の氷上で積荷下ろしをするのは、各国の南極観測でもよく利用される、物資移動の手段だ。しかし、南極大陸としっかり連結している棚氷の先端部は、潮や波の影響を受け、氷の上に大小の割れ目ができている。南極海岸にある大小の氷山が少しでも動こうものなら、海氷が連鎖反応を起こして氷が割れることもあり、作業に危険が及ぶこともよくあるという。
今回の観測で使用されたのはドイツ製の雪上車「Kassbohrer 300」2台で、まもなく出発する崑崙基地観察チームの主要な移動手段となる。崑崙基地観測チームは、「Kassbohrer 300」3台と米国製の雪上車「CAT Challenger MT865B」4台を用いて、観測生活用モジュール7つと観測物資を積んだソリ30以上を引っ張り、南極の「最高点」である「ドームA」を目指し、2カ月間以上の野外観測を行う予定だ。(編集SN)
「人民網日本語版」2009年12月11日
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氷に穴を開け、割れ目付近の氷と雪の厚さを調べる観測チーム=12月10日 | |