ロシアメディアの報道によると、ロシア政府関係者がこのほど、まもなく始まる火星上陸シミュレーション実験に中国人が参加する可能性を示唆したという。これに対し、国家宇宙飛行士訓練センターの関係責任者は「まだ確定していないが、否定もできない」と回答した。「新京報」が31日伝えた。
国内の宇宙科学誌「国際太空(Space International)」の副編集長で宇宙開発技術の専門家であるパン之浩氏は、ロシアは資金不足のため、今このプロジェクトへの参加を各国に積極的に呼びかけていると説明。中ロ両国は現在協議を進めており、最終的な合意にはまだ至っていないものと思われる。
火星飛行に向けた実験「火星500」はロシアが始めたもので、欧州宇宙機関(ESA)も参加している。いわゆる「火星500」とは、火星を往復するのに500日かかるという意味で、今回の実験は火星探査衛星シミュレーション装置で行われ、6人の宇宙飛行士が乗り込み、模擬的に地球から火星を往復する実験だ。
パン氏によると、この計画への参加志願者は非常に狭い空間で500日前後の生活を強いられる。今のところ世界で宇宙滞在の最長記録といえば438日。昨年この実験で100日の短期シミュレーションが行われ、ロシアとヨーロッパから医者や科学者、技術者など6人の志願者が派遣され、それぞれの任務を担当した。(編集KA)
「人民網日本語版」2010年2月2日