中国初となる、高純度鉄の生産ラインがこのほど、河北省武安市で生産をスタートした。年間生産規模は100万トンに上る。国家鉄鋼材料テストセンターによる検査の結果、生産される高純度鉄は完全に業界基準を満たしている。これにより、ハイエンドの鋳物生産時に使用する高純度鉄を、これまで全て輸入に依頼していた状況が打破された。また、同生産ラインでは、3つの製品が中国特許を獲得した。「新華網」が29日に伝えた。
中国の鋳物生産量はこれまで、世界トップだったが、品質と安定性では工業先進国との間にまだ差があり、ハイエンドの鋳物を生産する際に使用する高純度鉄は全て輸入に頼っていた。
中国は近年、鋳造大国から鋳造強国にモデルチェンジを果たし、高純度鉄のニーズも日に日に増してきた。そんな中、研究者は各地で鉄鉱石の探査を行う中で、武安の鉄鉱石埋蔵量が5.5億トンに達することを発見。同鉄鉱基地は、中国の4大鉄鉱基地の1つとなり、生産される鉄は硫黄や燐などの不純物が少なく、世界的にも数少ない品質の高さを誇っている。
「人民網日本語版」2010年5月31日