モスクワ時間3日13時50分ごろ、「MARS-500・テスト施設のハッチがゆっくりと閉まり、中国、ロシア、フランス、イタリア出身の参加者6人が、人類初の520日間にわたる「火星探査シュミレーション」をスタートした。「新華網」が3日に伝えた。
「MARS-500」は、ロシア連邦宇宙局、ロシア科学院および、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)などの機関が共同で行うもので、火星探査プロセスにおける宇宙飛行士の心理的、生理的状態を調べることと、有人火星探査に向けた経験の蓄積が目的。中国人参加者の王躍氏は、負荷の専門家として任務を行う。
スタート式典において、王躍氏は「MARS-500」のマークと中国宇宙飛行士科学研究訓練センターのロゴの入った青い作業服を身につけて登場。「現在、身体的、心理的状態はともに良好だ。仲間たちと良い関係を作りつつ、人類の宇宙探査のために貢献していきたい」と述べた。
参加者は今後、250日間の火星飛行シュミレーション、30日間の火星滞在シュミレーション、240日間の地球帰還シュミレーションを行う予定。順調に進めば、テストは2011年11月に終了する。
「人民網日本語版」2010年6月4日