宇宙空間に長期滞在する飛行士の作業能力の変化の規則性とメカニズムを研究するプロジェクトが今年初め、中国宇宙飛行士センターで立ち上げられた。国家の重点的な基礎研究プロジェクトが宇宙分野で立ち上げられるのは中国で初めて。「解放軍報」が17日、伝えた。
現在、宇宙往還や船外活動(EVA)など技術的な行き詰まりが解消されたことで、中国有人宇宙飛行計画は中・短期的な宇宙飛行から長期的な宇宙滞在へと駒を進めており、有人宇宙ステーション計画の後続ミッションが議事日程にすでに上っている。中国宇宙飛行士センターが立ち上げた今回の研究プロジェクトは、無重力、昼夜の頻繁な交代、狭い環境などが人体に与える影響を研究し、宇宙空間に長期滞在する飛行士の作業能力の変化の規則性とメカニズムを明らかにすることで、宇宙滞在における安全や健康、作業効率の確保を図るという。この研究は中国有人宇宙飛行計画が抱える差し迫った技術的課題を含んでおり、宇宙医学プロジェクトの理論面での発展や有人宇宙ステーション計画の実施に重要な役割を果たすという。
今回の研究プロジェクトの実施期間は2011年から2015年。研究チームには航空宇宙化学・生命科学研究分野の中国の大手研究所8社が参加している。プロジェクトの立ち上げにより、国家の重要な基礎科学研究に新たな方向性が見出され、宇宙医学プロジェクトの理論面での基礎研究に一層の弾みが付くとみられるという。(編集YT)
「人民網日本語版」2011年1月17日