甘粛省甘南蔵(チベット)族自治州によると、同地区の住民は年内に天然ガスが使えるようになるという。天然ガス導入が生態保護に重要な役割を果たすと期待されている。新華社のウェブサイト「新華網」が15日伝えた。
中国石油天然気集団(CNPC)が進める、総投資額3億元、全長118キロの甘南天然ガスパイプライン建設プロジェクトが年内に完成する予定だ。まずは甘南蔵族自治州の州都・合作市と夏河県内の住民から天然ガスが使えるようになり、液化天然ガスの輸送などを手段を通じて他の地域にも天然ガスが供給される計画だ。
平均海抜が3000メートル以上の同自治州は、黄河と長江の重要な水源地であり、チベット高原の生態を守る重要な一部でもある。地元のチベット族と漢族の住民はいずれも暖を取ったり食事の支度をするのに長年、他の地域から輸送されてくる石炭に頼っていたが、これだとコストが高くつく。今回のプロジェクトは天然ガスを使ったことのなかった同地域の歴史を変え、エネルギーの総合利用体系を改善し、住民のエネルギー利用難を解決するとともに、生態環境を守ることにつながる。(編集KA)
「人民網日本語版」2011年3月16日