第11次5カ年計画(2006-2010年、十一五)期間中の国家重大科学技術成果展で明らかになった情報によると、中国月探査第2計画の嫦娥3号任務は計画段階の設計を終え、試作機の開発に入った。順調にいけば、2013年前後には打ち上げられるという。嫦娥3号のバックアップ機となる嫦娥4号も同時に試作機の開発が行われる。中国新聞網が25日伝えた。
16の国家科学技術重大特別計画のひとつ、「有人宇宙飛行と月探査計画」の成果に注目が集まっている。月探査の「周回、着陸、帰還」の3ステップ戦略に基づき、嫦娥3号は中国初の月面軟着陸と巡回観測に臨むため、月面軟着陸、月面巡回探査、深宇宙探査の通信と遠隔操作、深宇宙ロケットの打ち上げなど数多くの技術を克服し、深宇宙探査ネットワークを確立、月面軟着陸と探査能力を備える必要がある。
深宇宙探査については、月探査第2計画で黒竜江省の江佳木斯と新疆のカシュガルにそれぞれ64メートルと35メートル口径のS/Xデュアルバンド地上深宇宙観測所が建設され、火星探査に必要な深宇宙探査ネットワークを構築し、遠隔観測による通信面での難題を解決する。
中国月探査計画は2020年までに第3期任務を完了する見通し。第11次5カ年計画期間中、探査衛星・嫦娥1号、2号月が打ち上げられ、月探査第1計画の「周回」が無事に完了した。第2計画の「着陸」が現在予定通りに進められ、その技術検証機である嫦娥2号は難なく任務を終えた。第3計画の「帰還」は実施プランの論証を終え、現在計画立ち上げ準備と事前の技術研究が行われている。(編集KA)
「人民網日本語版」2011年3月25日