中国は7日午後4時21分、西昌衛星発射センターからキャリアロケット「長征3号乙」を打ち上げ、仏タレス・アレーニア・スペース社が製造した通信衛星「W3C」を予定軌道に投入することに成功した。中国が欧州の衛星開発企業に打上げサービスを提供するのは今回が初めて。人民日報が8日に伝えた。
西安衛星管制センターのデータによると、衛星は打上げから約26分後にロケットから切り離され、近地点206キロ、遠地点3万5973キロ、軌道傾斜角26.1度の対地同期軌道に正確に投入された。
今回の打上げは、中国とフランスが2008年に調印した衛星打ち上げサービス契約に基づき、中国航天科技集団公司所属の中国長城工業総公司、中国キャリアロケット技術研究院、中国衛星打上げ管制システム部が共同で実施したもの。
衛星「W3C」はタレス・アレーニア・スペース社が仏通信衛星運営企業ユーテルサット社のために開発した通信衛星で、重さは5.4トン、設計寿命は15年。KuバンドとKaバンドのトランスポンダを搭載しており、テレビ、ラジオ、ブロードバンド、映像、データ伝送、インターネットなどのサービスを提供することができる。
今回打上げに使われたロケット「長征3号乙」は中国航天科技集団所属の中国キャリアロケット技術研究院が開発したもの。長征シリーズのロケットによる打上げは今回が148回目となる。(編集SN)
「人民網日本語版」2011年10月8日