林国本
このところ、テレビのワイドショーなどで、南米やアフリカの若者たちが、少しはなまりはあるが、流暢な中国語で観客に向けてしゃべっているのを見て、中国語を勉強している人たちの中から、こうして堂々と衆人環視のもとで、パフォーマンスを交えて中国語で語りかける人が次々と出てきたことに感銘を覚えている。
かなり以前からカナダ人の漫才師が中国の舞台で活躍しているのを目にしてきたので、中国語を勉強している人がどんどん増え、その中からこういう異才のある人も現れているのだなあ、と感じていた。
ひところまえ、中国の空港で南アジア系の若者が中国語で話しかけてきたので、いろいろ世間話をして、「なぜ中国語を勉強したのか」とたずねると、「就職の際に有利だからです」と率直に語っていた。この人はバイヤーとして中国に商品の仕入れに来ているとのことだった。
そこで感じたことは、いろいろ国の事情もあって、中国語学習の仕方もまちまちのようだが、みんな熱心に勉強し、中国語を生活の糧を得る手段としていることが分かった。こういう学習法は、いわゆる「実用語学学習法」に属するのであろう。