中国初の営業用新型中低速リニア車両が20日、南車株洲電力機車有限公司でラインオフした。リニアモーターカーは、電磁石の力を利用して列車を空中に「浮かせ」、安定的に運行させるというもので、摩擦ゼロ、排ガスゼロ、騒音ゼロを実現。乗客は地上すれすれで飛行するという新しい体験ができる。同車両は張家界景区で投入される見込み。
現在、中低速リニアのコアテクノロジーを掌握する国は中国を含め、世界4カ国のみとなっている。株洲電力機車有限公司は西南交通大学、南車株洲所、中鉄二院などのチームと提携し、国際基準に基づきハイエンド中低速リニア交通システムソリューションを打ち立てた。これは、中国の設備製造分野における科技イノベーション力が世界最先端レベルに達したことを示す。
同公司の徐宗祥総経理によると、このたびラインオフしたリニア車両の最高時速は100キロメートル毎時、乗車定員は1車両約600人に上る。車両開発においては、航空機の設計・製造技術を参考にし、防火安全、防音・騒音軽減、快適性などの面はいずれも国際基準に達した。
また、独自の方向コントロール・システムを開発し、100個以上の電磁石に「関節」の役割を果たす装置を設置。同システムは毎秒1万回の割合で列車の運行状態を検査・測定し、「関節」を指揮して車両の安定した運行を実現する。このほか、リニアモーターカーのコア技術は車両の軽量化にも体現されており、卵の殻を参考にした支持構造により、積載能力は同じまま、車体を地下鉄よりも15%軽くすることに成功した。
写真:ラインオフしたリニアモーターカー
「人民網日本語版」2012年1月21日