北京は今や、中国の特色のある世界的都市への道を歩み続けており、今回の映画祭は文化というソフトパワーを世界に向けて発信するきっかけとなるにちがいない。
中国の映画人たちは、世界各国、各地域の人たちとの交流の中で、中国映画を世界に羽ばたかせるにはどのような努力が必要だろうと考えつづけている。中国映画も今や世界で話題となる時代にはなっているが、まだ、なにか足りないことも映画人は気づいている。そのカベを突き破るには、みずからの努力が必要であることはもちろんだが、やはり世界に窓を開いて世界の映画の流れをじっくり見ることも不可欠であろう。
世界の人口の5分の1は中国人からなっており、中国は世界のいくつかの古代文明の中でも、かなり影響力のあるものであることは疑う余地はない。そして、中国文明ほど包容性のあるものも少ないのではないだろうか。