薬との食べ合わせが悪い食べ物

人民網日本語版  |  2012-07-15

薬との食べ合わせが悪い食べ物。

タグ:飲み合わせ

発信時間:2012-07-15 14:28:24 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国には古くから、中医学理論に基づいて食材、中薬と組み合せた料理「薬膳」(やくぜん)がある。食べ物の中には、病気の治療や予防に効果的なものもたくさんあるのだ。例えば、動物の肝臓はビタミンAやB12などを含んでいるため、夜盲症や貧血に効果的。また小麦ふすまはビタミンB1を豊富に含んでいるため、ビタミン欠乏症の1つ・脚気(かっけ)に効果的。北京の解放軍総病院(304)第一附属病院の医院薬剤科を主管する羅艷・薬剤師によると、「中には、薬の効果を高めたり、薬の毒性や副作用を軽減したりする食べ物もある。例えば、利尿作用のある薬を長期間にわたり服用していると、血中のカリウムの濃度が下がりやすいので、ジャガイモや冬瓜、スイカなどカリウムを豊富に含んでいる野菜を並行して食べると良い」。「人民日報」(海外版)が報じた。

しかし羅薬剤師は、反対に「薬と一緒に食べないほうがいい物もある」と指摘。「中には、薬と一緒に食べると悪い作用を引き起こしたり、薬の吸収に影響したり、薬の作用を消してしまったり、さらには薬の毒性や副作用を強めたりしてしまう食べ物もある」と注意を呼び掛けている。

例えば、抗生物質やアスピリンはお酒との同時服用は禁物。お酒は体内でアセトアルデビドに分解され後、無害な酢酸に変わる。しかし、抗生素如セファロスポリン類の薬やアスピリンなどの抗生物質は酢酸への変化を妨げ、体内でアセトアルデビドが蓄積してしまう。そうなると、首の血管の鼓動が激しくなり、頭痛や目まい、吐き気、嘔吐、異常な汗、口の渇き、胸の痛み、心筋梗塞、急性心不全、呼吸困難、急性肝臓疾患、けいれんなどを引き起こす原因となり、深刻な場合には死亡する恐れもあるという。

また、抗生物質と牛乳、果汁ジュースの飲み合わせも悪い。牛乳には抗生物質の働きを低下させる作用があり、薬の効果が半減してしまう。一方の果汁ジュース、特にできたてのジュースに豊富に含まれるフルーツ酸は抗生物質の溶解を加速させるため、薬の効果が下がるだけでなく、副作用も強まる可能性がある。そのため、抗生物質を服用する場合、前後2時間は牛乳や果汁ジュースを飲むのを控えたほうがいい。

下痢止めなどに用いられるベルベリンとお茶の飲み合わせも悪い。お茶には約10%のタンニンが含まれ、体内でタンニン酸に分解されやすい。そしてベルべリンの中のアルカロイドを沈殿させ、薬効を低下させる。そのため、ベルべリンを服用する場合、前後2時間、お茶を飲むのを控えた方がいい。また、下痢止めの薬と牛乳の飲み合わせも悪い。牛乳は下痢止めの薬効を低下させるだけでなく、含まれているラクトースが下痢の症状を悪化させてしまう。

鎮痛・解熱に用いられるイブプロフェンとコーヒー、コーラの飲み合わせも悪い。イブプロフェンは胃の粘膜を刺激する一方、コーヒーやコーラに含まれるカフェインは胃酸の分泌を刺激し、プロフェインの胃の粘膜に対する副作用を強めてしまう。深刻な時には、胃から出血したり、胃に穴が開いたりすることまである。

カルシウム剤とホウレンソウの食べ合わせも悪い。ホウレンソウは大量のシュウ酸を含み、体内に入った後、電解されたシュウ酸イオンはカルシウムイオンを沈殿させ、カルシウムの吸収を妨げる。尿路結石の中でも圧倒的に多いのが、そのシュウ酸カルシウムを主成分とする結石。そのため、カルシウム剤を服用する場合、前後2時間はホウレンソウを食べるのを控えるか、食べる場合は先に煮るのがいい。

ビタミンCとエビの食べ合わせも悪い。エビに含まれる銅がビタミンCを酸化させ、薬効を消失させてしまう。またエビに含まれる五酸化二ヒ素がビタミンCと反応し、強い毒素を持つ三酸化二ヒ素に変わってしまう。そのため、ビタミンCを服用する場合、前後2時間はエビを食べるのを控えたほうがいい。

高血圧治療薬とグレープフルーツジュースの飲み合わせも悪い。グレープフルーツジュースに含まれるナリンゲニンという物質が肝臓のある酵素の一種の機能に影響を与える。この酵素が高血圧治療薬の代謝と関係があり、その機能が一旦弱まってしまうと、血液中の薬の濃度が過度に高くなり、副作用が強まってしまう。

「人民網日本語版」2012年7月15日

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