月の昼夜は17日間続くため、長い夜により月面の気温が−183度に達する。月面ローバーがこの過酷な厳寒を乗り切るため、中国の科学者は放射性同位体の熱源を搭載し、一定の気温を維持することで月面ローバーが凍りつかないようにし、夜が終わってからすぐに目を覚まし、作業を続けられるようにした。中国が核エネルギーを宇宙船に用いるのは、これが初めてだ。
嫦娥3号は中国で今まで設計された最も精密・複雑な宇宙船であり、ソ連が1976年に「ルナ24号」を発射してから初となる、月面着陸を実施する月探査機だ。探査機そのもの、そして搭載される科学研究設備からも、嫦娥3号は最も先進的な月探査機と呼べる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年12月1日