オーストラリアの宇宙事業専門家のモーリス・ジョーンズ氏は、「今回の月探査プロジェクトは、有人宇宙事業を除き、中国がこれまで計画した最も複雑な宇宙活動である。これが成功すれば、中国は世界で3番目に月面ローバーの走行に成功した国となる。中国は2025年に、アジアで初めて宇宙飛行士の月上陸を実現する国になると予想されている」と指摘した。
嫦娥3号は発射から月上陸まで、どのような過程を経るのだろうか?探査機の総設計士の孫沢洲氏によると、嫦娥3号はランダーと巡視探査機(月面ローバー「玉兎」)に分かれる。嫦娥3号は2日に長征3号乙ロケットで近地点200キロ、遠地点38万キロの地球から月に向かう遷移軌道に入る。
探査機は軌道上を約5日飛行し、月の引力を使用し、100キロ離れた月周回軌道に入る。嫦娥3号はそれから再度軌道を変更し楕円形の軌道に入り、最終的に高度15キロの近距離から下降を開始する。着陸成功後、探査機は月面ローバーを切り離す。月面ローバーは月面の様子と地質構造の調査、月面の物質の成分と利用可能な資源の調査、天体観測を実施する。