アメリカの老人ホーム。2名の高齢者がゴルフカート内にペットを載せている。
アメリカ:ドーナツ現象で困難な人も
92歳のリンダさんは、退職するまでニューヨークの病院で清掃の仕事をしてきた。月給は約600ドルと最低基準の給与だった。退職後、収入が低いことからニューヨーク市内の福祉アパートに住んだ。家賃がわずか200ドルであるほか、家庭保護員が毎日訪問し、7時間かけて部屋を掃除したり食事を作ってくれたりしてくれる。全て無料だ。
アメリカの老人ホームは全米各地にある。「自然に作られた老人ホーム地区」もあれば、「専門的に建設された老人ホーム地区」もある。
そのような場所に住む高齢者は、従来の生活圏から離れてしまうことから、孤独感が高まりやすい。1960年代、アメリカの老人ホームではコミュニケーションやレクリエーションの場所を作ることを重視し始めた。老人ホーム「サンシティ」の売りの1つは娯楽と商業施設、ゴルフ場だ。老人ホーム内で独特の人間関係や社交文化が生まれ、集団活動の中で高齢者たちがそれぞれ助け合い、友情を築いている。
しかし、アメリカの低収入者は苦境に陥っている。いわばドーナツ現象だ。彼らの収入は最低基準以上なため、政府の支援を受けることができない。その一方、いい生活を過ごせる余裕もない状況にあるのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年2月21日