陝西省考古研究院が発表した情報によると、陝西省楡林市神木県「石峁遺跡」の考古調査隊は1万点以上の各種器物の中から、今から約4000年前の重要な楽器「口琴」を発見した。
陝西省考古研究院長、石峁遺跡考古調査チーム長の孫周勇研究員によると、この骨製口琴の年代は今から約4000年前で、20点余りが見つかった。中国国内でこれほど古く多くの口弦楽器が見つかったのは初めてだ。考古的背景が明らかで、残存する器物が豊富で、構造が整い特徴が明らかであるため、中国音楽史上の重要発見だ。
これらの口琴は皇城台東防護壁北段上部から見つかった。形が整い細い形をしており、中間に薄い板がある。長さは8−9センチ、幅は約1センチ、厚さはわずか1−2ミリ。他にも骨製管哨と陶製球哨が同じ場所にあった。最新の年代測定データによると、これらの口琴は今から約4000年前に作られた。
口琴は原始的な古代楽器で、人類の音楽の「生きた化石」と呼ばれる、古代中国の詩的な楽器の一つだ。先秦の文献には「簧」と記されていた。
現代の口琴は中国最小の民族楽器で、モンゴル族、チャン族、回族、ダフール族、オロチョン族、エヴェンキ族、ホジェン族、満州族、雲南省の一部の少数民族の間で流行している。海外のイヌイット、インディアン、北欧のサーミ族、北海道のアイヌ民族などもこの楽器を得意とする。口琴が幅広い民族性を持ち、世界の各民族に使用され、古代人類楽器の原型と特徴を保持していることが分かる。
今回の新発見は特色あふれる形式で発表され、西安音楽学院芸術博物館で15日間展示される。21日午前の口琴出土に関する発表会、口琴展示活動の開幕式には、シルクロード沿線国・地域の有名な音楽家が集まり、この古代楽器の姿を目にした。口琴演奏家の陳志鵬氏は現場で演奏を披露し、古代の音を届けた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月23日