第5期国家級無形文化遺産リストは計185件で、うち飲食類に18件が入選した。これには人々がよく食べる柳州タニシ麺(螺蛳粉)の作り方、沙県小吃の作り方、逍遥胡辣湯の作り方、火宮殿臭豆腐の作り方、四川料理の調理技術、凱里酸湯魚の作り方などが含まれる。
文化・観光部無形文化遺産司の王晨陽司長は「沙県小吃は北方の食品製作技術と南方の飲食文化の結合の模範例で、数十万人の雇用を創出した。柳州タニシ麺は現地人の集団の記憶で、重要な文化的意義を持つ。雇用創出、脱貧困と富の創出、地方経済発展の促進に対して重要な力を発揮した。文化的意義があり、また経済発展をけん引した。柳州タニシ麺と沙県小吃は確かに模範と呼べる」と述べた。
柳州タニシ麺は1980年代の、柳州の夜の市が起源だ。歯ざわりが良くさっぱりしたビーフンに塩漬け筍、落花生、湯葉、吊大根などを加え、さらに旬の野菜を入れ、味わい深いタニシスープをかける。柳州タニシ麺はコロナ禍の逆境でも成長し、全国の人気商品になった。柳州タニシ麺はすでに屋台から100億元弱の産業に発展している。
中国で最も人気のある国民的な小吃を選ぶならば、沙県小吃が入選するはずだ。全国各地の街頭で、沙県小吃はありふれた存在だ。扁肉、汁なし麺、蒸し餃子、スープ、芋餃--沙県の人にとって扁肉は「レンガ」、汁なし麺は「鉄筋」のようなもので、小吃が沙県の高層ビルを作った。今や福建省生まれの沙県小吃は世界60数カ国・地域に展開している。全国の店舗数は8万8000店超、年間売上高は500億元超で、30万人の雇用を創出している。
2011年に施行された「中華人民共和国無形文化遺産法」によると、無形文化遺産は少なくとも「代々伝わる」一種の伝統文化伝承でなければならないが、当然ながらその他の要素もある。例えば私たちの生活と密接に関連してなければならず、またそれと関連する実物もしくは場がなければならない。
中国烹飪協会監事長、今回の無形文化遺産評価・審査の飲食伝統技術評価・審査チーム長の馮恩援氏は「沙県小吃、タニシ麺、胡辣湯、それからおなじみの四川料理がこの社会で人々に広く受け入れられているのは、分厚い歴史の文化を持ち、時代の進歩を通じ人々の生活の需要を満たしているからだ。これには伝承のシステムが必要で、これらの文化、これらの料理の裏にある中国の知恵の理念を示す必要がある」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年6月11日