グリーン電力100% 生態保護優先
招致申請から開催準備に至るまで、北京冬季五輪はグリーン、生態、低炭素、持続可能をコア理念としてきた。数々の省エネ技術はオリンピック競技の未来に中国の知恵とプランを提供した。
世界の期待を背負い、2021年10月、北京2022年冬季五輪の火種が西漢長信宮灯に灯され、北京に到着した。
火種灯設計チームメンバーの洪文明氏によると、神聖な冬季五輪の火種を護送するため、チームは多くの構造において革新を行った。火種灯は複層ガラス構造を採用し、ランプシェードの間に減圧できる空間を作り、風速5~6級で消えないようにした。
安全と安定を確保するだけでなく、エコ技術も火種器具の設計に取り入れた。
洪文明氏によると、火種灯と火種台の材質はリサイクルできるアルミニウム合金を使用し、火種台の上部は耐火、無煙、無毒性の水性セラミック塗料を使用している。洪文明氏は、「火種はプロパンガスで燃焼し、クリーン燃料である。私たちの研究開発は終始、グリーン・低炭素を目標としていると言える」と述べた。
rPET素材(飲料ボトル再生素材)を用いた作業服が北京冬季オリンピック・パラリンピックで採用され、全競技場の清掃チームに温もりを提供する。
この「温もりのある」贈り物のジャケットの記事には28本の飲料ボトルが使用され、防水・防汚効果が高い。取り外し可能な保温内容物に先進的なウォームコットンを詰め、原料の83%がリサイクル資源である。吸水量はジャケットの重さのわずか1%ほどで、保温内容物の保温性を保つことができる。
国家スピードスケート館製氷システム設計の責任者の馬進氏は、「私たちは最速で氷を作ることに力を入れた。この技術を採用すれば、リンクの温度を0.5度以下に管理することができる。冷却で発生する余熱は競技場の給湯、リンクの整備、除湿などに使用でき、二酸化炭素削減量は120万本の植樹による削減量に相当する。
エネルギー供給は冬季五輪開催の重要な基礎である。北京冬季五輪の全競技場は100%グリーンエネルギー供給を実現し、多くの競技場が再生可能エネルギーを積極的に利用している。例えば、延慶山地プレスセンターは太陽光発電システムを設置し、電力の「自給自足、余った分の送電」を実現した。延慶冬季オリンピック村は高圧電気ボイラーで暖房を供給し、100%再生可能エネルギーの熱供給を実現した。
また、今回の冬季五輪は大会期間中の低炭素交通システムも積極的に構築した。大会期間中の交通運行政策を制定し、高速鉄道、地下鉄、公共バスの利用を促している。各競技場で電気自動車と水素エネルギー車の使用を推し進め、クリーンエネルギー車の割合は85%に達し、冬季五輪史上最高となる。また、スマート交通システムと管理措置を通し、車両の運行効率を高めるなどした。
5G+VRを活用し、「科技冬季五輪」重点プロジェクトの「氷雪競技交互式多角度観戦体験技術とシステム」が今回の冬季五輪で実用化される。
大会期間中、ロボットが多くの防疫作業を担う。任務を明確に分担し、スマートかつスピーディなロボットは、最も重要な「冬季五輪ボランティア」と言える。
環境消毒ロボットは1分で36平方メートルを消毒し、約5時間連続作業できる。移動検温ロボットは設定路線に基づき対象者を探して検温し、基準値を超えるとアラームで管理者に伝える。紫外線空気消毒ロボットは222ナノメートルの周波数で効率的かつ徹底的に消毒する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年1月16日