スピード、動き、チームワーク。北京冬季五輪の109種目にはそれぞれの特徴があり、音楽のリズムや風格に対してもまったく異なる需要を持つ。例えばカーリングはスコットランドで誕生したが、音楽集にはスコットランドの雰囲気が濃厚な曲が収められている。フィギュアスケートは選手の需要に合わせた古典音楽が収められている。ショートトラックには激しい競争の雰囲気を盛り上げるアップテンポな曲が必要だ。雪上競技は多くの若者から注目されるため、ヒップホップ、ロック、ダンスなどの音楽が選ばれる。崔氏は、「音楽集の風格を多様にし、現場のDJの選択肢を増やし、各種目の独特な魅力と会場の雰囲気に合わせようとした」と述べた。

　今年の冬季五輪DJチームには、過去の五輪音響活動に参加したことのある外国籍DJの他に国内の多くの有名DJが含まれ、開放的な五輪開催の理念が十分に示されている。崔氏は、「彼らは毎日の大会日程に基づき、その日の競技のリスト作成を完了し、かつプロデューサーや会場マネージャーと共に確認しなければならない。このリストには各シーン及び各状況に対応できる音楽コンテンツが含まれ、プロデューサーの指示に基づき再生される」と述べた。

　北京冬季五輪はスピードと情熱を示すだけの競技場ではなく、中国の音楽文化を伝える舞台でもある。注意すべきは、音楽集のうち中国オリジナルの曲が5割弱にのぼることだ。「黄河」「金蛇狂舞」「琵琶行」などの中国伝統特色音楽のほか、「中国話」「青春修練手冊」「海闊天空」などのよく知られた流行曲もある。教養の高い人にも一般人にも喜ばれる、中国人にも外国人にも適した内容だ。さらに選曲チームは丁寧に、各種言語のバースデーソング、「恭喜発財」「好日子」「万事如意」などの祝日の曲を準備した。外国人選手が中国の新年におめでたい雰囲気に浸れるようにした。

「中国網日本語版（チャイナネット）」2022年2月17日