実用価値のある太陽光発電
国連環境計画署が今年8月に発表した「中国2010年上海万博環境評価レポート」は、「上海万博は会場選定、準備活動および開催の過程において、省エネやエコを重要なコンセプトとして貫き通している」と評価している。
上海万博の目玉は、会場エリア内で太陽エネルギーを大規模に利用してCO2排出を削減することだ。テーマ館、中国館、万博センター、パフォーマンスセンターおよび各国のパビリオンの屋上やガラス壁に太陽電池が取り付けられている。設備総容量は4.68メガワット、年間削減されるCO2排出量は4000トンとなる。
上海万博局総合計画部の戴建敏部長は、「最初のうち太陽エネルギーの利用について上海市発展改革委員会は0.5メガワットしか認可していなかったが、07年になって、万博グループと新エネルギーのスポンサーである申能グループが協議した結果、万博は太陽エネルギーの設備容量を増やす条件を備えているとの認識で一致した。最終的には面積最大のテーマ館に設備容量を2.57メガワットまで増やし、万博センターの設備容量も1メガワットとなった」と記者に説明した。
テーマ館建築設計プロジェクト責任者、同済大学建築設計研究院院長補佐の曽群さんは、「以前は太陽エネルギー建築といえば、外観だけで実用価値のないものだと思われたが、テーマ館の太陽エネルギーは太陽光発電装置を建築物と一体化したもので、太陽光発電による電力も都市の電力網に組み入れられる。、年間発電量は280万キロワットで、4000世帯以上の住民の1年間の電気使用量を解決できるようになる」と話す。
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