羅晨雪さんが昆劇「1699・桃花扇」でのスチール写真
「つながろう!調和のとれた未来のために」というメッセージを携え、外国パビリオンの中では最大級の出展規模を誇る日本館。3つの展示ゾーンのうち、ゾーン3では日本と中国が協力して保護活動を行っているトキをモチーフとしたショーが上演される。このショーは、中日の伝統芸能である昆劇と能のコラボレーションショーとしても注目が集まる。総合演出は日本の佐藤信氏、舞台演出は上海出身の栄念曾氏が手がける。
このショーの主役のひとりである羅晨雪さんは、「自分は上海万博の単なる観覧者に過ぎないと思っていました。まさか参加できるなんて! うれしくてたまりません」と率直に喜びを語る。
ショーは、万博が開幕する5月1日から閉幕するまで、連日行われる。30分ほどのショーだが、毎日30回以上こなさなければならないため、羅さんら江蘇省昆劇院の団員は5組に分かれて、代わる代わるステージに上がる。こんなにも長期間、1日何回もステージに上がるのは演者にとって非常に大変なことだが、羅さんは少しも不平を口にしない。「世界中からやって来る人に無形文化財である昆劇を見ていただく絶好のチャンスですから。それになんと言っても、この物語はとても巧妙で奥深く、私自身も大好きなのです」。