万博契機に経済方式転換へ

タグ: 万博 経済方式転換

発信時間: 2010-05-04 17:43:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

  中国政府が上海万博を「北京五輪後に再び中国が開催する、世界の注目が集まる祭典」と位置付けていることは各メディアの報道からも見て取れる。中国は北京五輪の成功例を上海万博にも運用したいと考えている。このため上海万博には金融危機爆発後、中国の競争力を見せつけ、世界が中国への理解を深める役割だけでなく、金融危機の未収束と中国経済の転換調整という二重圧力の下、上海万博が先進的な経済・技術・文化の大交流、大衝突を通じて中国経済の全面的な回復と方向転換を加速するという新たな使命が加わった。

 工業革命以降の世界経済のどの方向転換でも、経済発展の段階、産業構造、生産要素、技術の進歩などにある程度の変化がみられる。つまり、方向転換を成功させるには制度や技術面の基礎づくりだけでなく、ある程度の社会の基盤も必要だということだ。具体的に中国を例に挙げると、今の経済方式転換は民間の共通認識不足や一部の地方政府の「GDP唯一論」、利益の追求しかしない企業による阻害が大きな障碍となっている。

 「より良い都市、より良い生活」という国民生活に深く関わるコンセプトをテーマとする上海万博は184日間にわたって開催され、中国社会に相対的なゆとりを提供する。このプラットフォームで世界は中国と包括的に対話し、中国の人々も各国の先進的な理念を肌で感じることになる。このすべてが中国の経済方式転換の模索を手助けし、社会変革の過程で欠かせない経験となるほか、さらにはグローバル化時代における中国の経済・社会の発展に向けた新たなアイデアを示唆するかもしれない。

 こういった意味で金融危機後に開催される万博は中国にとって、初めての経験を数多く体験できるだけでなく、「万博契機」をつかみ、中国経済の方式転換につながる社会基盤を構築するという戦略的価値もある。半年後、経済方式転換の共通認識が中国社会の広範囲にわたって根付いていることを期待するばかりだ。(編集KA)

 「人民網日本語版」2010年5月4日

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