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納豆が中国でも健康食品の一つに
発信時間: 2009-09-24 | チャイナネット

さいきん、中国のマイナーな新聞、つまり市民の生活に密着した記事の多い夕刊紙などに、日本人がよく食べている納豆についての紹介記事が連載されている。日本の雑誌でも、納豆のすばらしさについての記事を目にすることがあるが、このところ友人、知人からも、一応「日本通」として持ち上げられている私のところにこの件についての問い合わせがよくある。

 

もちろん、こういう一般市民のレベルでの話というのは、学者の綿密な研究をベースにしたものではないので、どうともいえないが、とにかくさいきんは納豆が一部の人たちの間で話題となっている。さいきん、近所の薬局へ保健にプラスとなるといわれるプロポリスを買いに行ったところ、納豆を紹介したパンフレットをくれたので、目を通してみると、著名な医師の顔写真入りで、納豆のすばらしさを語る文章が三つもあった。

 

私もまた聞きではあるが、納豆をたべていると、認知症にかかる確率が低くなる、という話も耳にしているので、日本を訪問したときに、同行の人たちが、「いろいろおみやげを買ったが、なにか食料品でも買おうと思うがなにがよいか」というので、せんべいとか、もなかとかをすすめたが、私自身は納豆を買ったというと、なぜかというので、私は頭をよく使う生活をしているので、健康のために納豆を毎日食べており、うわさによると、認知症の予防にもなるらしい、というと、同行の数人はわれもわれもと納豆を買った。しかし、私は科学的根拠があるわけでなく、あくまでも一庶民の「耳学問」によるもので、心の中では日本人の知人の中にも、脳血管の病気にかかっている人もいるので、納豆が万能の健康食でないことは知っているが、しかし、もしかしたらそうかもしれない、という思いもないわけではない。

 

余談になるが、数年前、SARSが猛威を振るっていたとき、日本ではSARS患者が非常に少なかったので、一時、日本食はSARSの予防に役立つ、といううわさが流布して、日本料理を食べにいこうという友人が増えた。なかには、これからは外食は日本料理にしようか、という人もいて、日本料理店の店長が聞いたら、大喜びするようなことを言う人もいた。ところが、今回のインフルではどうも日本もたいへんらしいので、どうも日本食とインフルの予防とは直接の関連性はないようだ。とはいっても、日本食はダイエットにいいという北京のギャルもかなりいることもたしかだ。

 

私は脳の血管を丈夫にするため、やはり、納豆を食事のメニューに入れることを連れ合いに「注文」することにした。頭をよく使っている人間として、血管を丈夫にするためだが。こういうことは、二国間の食文化の交流としてみればよいので、過剰宣伝は控えるべきだが、北京のスーパーで納豆を見かけるようになったのは興味深いことである。なにも難しい医学論を振り回すこともあるまい。

 

「チャイナネット」 2009年9月24日

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