「今回、中国選手団はおそらく以下のチャレンジに直面しよう。①競争相手の実力の増強。北京オリンピック以後、各国は競技スポーツの強化に力を入れてきたし、ロシアも負けていない。今回の開催国イギリスも強化に力を入れており、ドイツ、オーストラリア、韓国、日本なども一部種目でかなりの強化がみられ、一部重点種目では、中国にとって手ごわい相手となっている。②北京オリンピック以後、中国はかなりの種目で新旧選手を入れ換え、若手選手が主力となっているが、まだ世界のヒノキ舞台で鍛えられていないので、必勝の確信はない。③国外での試合となるので、時差の調整、天候への適応、競技施設・器具への適応、飲食、物資補給などの面でも、いろいろ予知不可能のことがある。④一部のスポーツ強国は、イギリス側とタイアップして二年前からロンドンなどで合宿をおこなっていた。」
蔡氏の見解は冷静な分析を通じて、中国選手団に北京オリンピックでの好戦績に酔うことなく、「勝ってかぶとの緒を締めよ」と励ます意味をこめてのものとも思えるが、また、オリンピック、アジア大会で勝利が続いた中国のスポーツファンに対しても、過度の期待をもつことをいましめる意味もあろう。しかし、先頭集団に入れる自信を表明しているかぎり、やはり勝算はあるのだろう。7月上旬には選手団が結成されることになっているが、その時にはさらに形勢がはっきりしてくることであろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年4月24日