しかし、体育総局筋は、陸上競技などの種目の選手層の厚さという面で懸念がないわけではないとしている。全般的に見て、スポーツ強国を目指すにはまだかなりのギャップがあるとしている。ボールゲームの種目では、男子サッカー、女子サッカーともに大会に出場することもできず、男子バスケットもダメで、女子バスケットは、引退間際のベテランが出場して頑張っている始末。頼みの綱とみられていた女子バレーボールも銅にも届かず、アンバランスの克服がこれからも課題として残っている。要するに、満足してもよい戦績ではあったが、冷静さを保つことが求められている。
今回、日本の男子、女子サッカーの善戦ぶりが中国では注目されたが、結局、ゴールドメダルを手中に収めるに至らなかったが、同じアジアの日本のサッカーがここまで伸びたことは中国では関心がもたれている。
今や、四年後のリオ・オリンピックに焦点があわされつつあるが、中国も今回の成果を踏まえて、ベストコンディションで臨むことになろう。その間に日本の国体のような全国運動会もあるし、四年間はすぐ過ぎてしまうので、中国スポーツ界にとっては超多忙の四年間となろう。とくにジャマイカ勢、アフリカ勢、ヨーロッパ各国もいろいろな種目で力をつけてきているので、スポーツ強国への道は平坦とはいえない。したがって、中国スポーツ界もうかうかしておられないと思うが、すでにここまでキャッチアップし、レベルアップしてきたのだから、すでに目標はちゃんと捉えているといえるのではないだろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年8月20日