有人宇宙船「神舟7号」の総設計師である張柏楠氏によると、今回の宇宙船には技術面での改良が3カ所に見られるという。▽まず、船外活動をめぐる設計▽次に、乗組員の人数に対応したより難易度の高い技術▽最後に、中国が自主開発した技術――。なかでも、開発の難易度が比較的高いのは、宇宙飛行士の船外活動の設計と試験・検証だ。このため、本来軌道上に残しておく軌道船を宇宙飛行士が船外に出る時のエアロックモジュールに改造。はじめのサンプルから最後の製作まですべての設計・研究・開発を一から取り組まなければならなかった。このほか、船外で着用する宇宙服に対しても幾度もの適応実験を重ね、地上での検証を済ませた。
宇宙飛行士の人数が増えたことによる宇宙船の設計改良について、張柏楠氏は、「3人の宇宙飛行士が乗り込むのは、神舟7号の設計にとって最大の指標だった。これまでに神舟5号で楊利偉、神舟6号で2人の乗組員が宇宙飛行を経験したが、3人が乗り込むとなると、まず、宇宙服や酸素のほか、有害ガスの除去、座席、寝袋などを3人分準備しなければならない。このため、人数が増えるほど、その分装備の負担も増える。また、宇宙飛行士が3人も乗り込むと、宇宙船全体に対する負荷も相当かかる。重量やバッテリーなどの負荷が人数分増加するため、宇宙船を随所改良し、テストを行わなければならなかった」と説明する。
「人民網日本語版」 2008年09月26日