現在、建築によるエネルギー消費は、中国社会全体における消費量の20-30%を占める。エコ建築を推進し、省エネの発展を実現することが急務となっている。
設計図:広州珠江城
現在、廃棄物排出ゼロを目指す構想建築としては、寧波ゼロミッションビル、広州珠江城及び清華大学の中意環境省エネビル等がある。寧波ノッティンガム大学の持続可能エネルギー技術研究センターが「ゼロミッションビル」と呼ばれる理由は、その内部システムにある。照明には太陽エネルギーを使用し、トイレには雨水を使用、暖房には地熱を使うことで、建物全体の運用過程で何らの廃ガス排出もなく、しかも自然界のエネルギーを効率よく活用している。同センターの喬大寛教授による試算では、同ビルは今後25年で約448.9トンの石炭を節約し、1081.8トンのCO2排出を削減することができるという。
シカゴのエコ住宅
低炭素工業化住宅は、中国においてはまだ初期段階だが、万科不動産がいち早くエコ・省エネをその理念として打ち出している。同社は上海、深セン、北京等で工業化プロジェクトの実質的操作に着手している。2007年の上海万科新里程20-1号ビルへの評価調査によれば、省エネ措置を採っていない住宅建築に比べ、同ビルの正常な使用過程では、年間63.8万キロワットの電気を節約できるという。この数字は、石炭233.5トンに相当し、684トンのCO2排出量を削減できる計算になる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月11日