根本的な矛盾は南北の衝突

根本的な矛盾は南北の衝突。 今日の深刻な結果をもたらした歴史上の汚染大国は、豊かな財力や技術などの資源を蓄積しているため、これを回避する余地は貧しい国よりはるかに大きく、受ける打撃ははるかに小さくてすむ。こうした南北の衝突が、今日の気候変動問題に関する交渉の最も根本的な矛盾なのである…

タグ: 気候 変動 脅威 京都議定書

発信時間: 2010-10-11 14:14:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

気候変動問題が全人類の生存に大きな脅威をもたらしていることは、一部の人による大げさな言論ではなく、多くの人の共通認識となっている。

この問題において、私たちはある基本的事実をおろそかにしてはならない。それは、真っ先に打撃を受けるのはこの問題に対して最も責任を負わなくてよい国や人々であるということだ。なぜなら、彼らは気候変動問題に対応する十分な財力を備えていないからである。一方、今日の深刻な結果をもたらした歴史上の汚染大国は、豊かな財力や技術などの資源を蓄積しているため、これを回避する余地は貧しい国よりはるかに大きく、受ける打撃ははるかに小さくてすむ。こうした南北の衝突が、今日の気候変動問題に関する交渉の最も根本的な矛盾なのである。

中国の指導者はこれまで一貫して、気候問題は本質的には発展問題であり、発展のコストや代価にかかわるだけでなく、発展の権利にもかかわると指摘してきた。『京都議定書』で決められた「共通だが差異のある責任」の原則、『バリ・ロードマップ』で構築された資金提供・技術移転・能力開発のシステムは、歴史と現実の両方に配慮した上で確立された気候問題解決の根本的な制度なのである。

しかし、より完璧な理論を構築し、現実の挑戦に直面すると、脆弱さが目立つ。『京都議定書』の附属書I国の中で約束を完全に果たすことができる国は一つもなく、現在の成績もクリーン開発メカニズム(CDM)プロジェクトを通して発展途上国から排出量を購入した結果である。つまり、彼ら自身が本当に払っている削減努力はごくわずかであるということだ。発展途上国への技術移転にいたっては、限りなくゼロに近い。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月

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