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宇宙・海洋・地底に新たな資源を求める
発信時間: 2010-01-04 | チャイナネット

 

地底から活路を見出す

地球物理観測機器基地の建設を計画

中国の1人当たり資源量は不足しており、資源の探査水準や採掘利用率も低い。これは今後の経済発展を制約する矛盾となっている。地質学会と地質技術者たちの間では、地質鉱物探査のレベルを高めるための議論や技術実践が盛んに行われている。「地底の神秘のベールをはぎ、地球の深部まで視野が広がれば、より有効に資源を探索し、災害を軽減することができるようになる」と中国地質科学院研究員、中国科学院院士の李廷棟氏は話す。

「私たちは国内の鉱物探査に立脚点を置く必要があるが、地表近くの浅い部分の鉱物は数十年でほとんど掘りつくしてしまい、今後は深部に向わなければならない。世界の鉱業大国の一部はすでに地下2500メートルから4000メートルに達しているが、私たちの探鉱深度は一般的に500メートルである」。中国科学院地質及び地球物理研究所固体鉱物資源研究室主任の劉建明研究員によれば、地底には非金属や金属鉱物を含む固体鉱物資源のほか、地下水・地熱・石油・天然ガスなどのエネルギー物質もあるという。

「現在は地表鉱物から深部鉱物への転換期にあって、従来の技術理論は適用できなくなっているため、刷新が不可欠」と劉建明氏は指摘する。「地球の探針」と形容される超深ボーリング技術は地球深部を探究する手段の一つであり、これを用いることで地質科学研究・深部資源探査・自然災害予測などの重大発見を現実のものにできる。「地球の探針」のほか、地底探査技術において最も重要なのは地球物理観測技術であり、探鉱に用いることができるだけでなく、地球深部の石油・天然ガス・地下水などのエネルギーを調査する上でも用いることができる。

しかし、中国のこうした技術は海外に比べると遅れており、先進的な設備はすべて海外から購入している。劉建明氏は、自分の設備を研究開発せず、キーテクノロジーを他人に束縛されていると、海外で技術封鎖が行われたら大変なことになると指摘する。「現在、地球物理観測設備基地の建設を計画しているところだ。これまでの『研究しても開発できない』といった状況を収束させ、長期的に安定した研究開発基地を設立して、地球物理観測設備の自主開発を軌道に乗せたい」。 (筆者 余建斌)

「チャイナネット」 2010年1月4日

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