生物多様性や生態系の価値は、経済分野の生産価値を大きく上回る。中国科学院生物多様性委員会副主任で植物研究所所長の馬克平氏は、最近行われた首都科学講座で、「生態系が提供しているサービスの価値をお金に換算すると、毎年33兆ドルにもなる。これは世界の国民総生産を上回る」と語った。「科技日報」が5日伝えた。
馬克平氏によると、お金を出して買う製品に対し、生態系のサービスはこれまで人類がタダで使い、その価値を測ろうとしなかった。科学者による生態系のサービス価値に対する評価・研究が増えるにつれ、今後、生物多様性のサービス価値も人々から重視されるようになるだろう。
だが馬克平氏は、生物多様性の現状に憂慮する。「さまざまな原因により、驚くべきスピードで生物多様性が失われている。現代の種絶滅のスピードは自然絶滅のスピードの1000倍にもなる。約9億人の生活が生物多様性の脅威にさらされている。生物多様性が最も豊富なアジアではその保護活動が特に重要になってくる」。(編集KA)
「人民網日本語版」2010年8月5日