エネルギー問題専門家の武建東教授率いる研究チームは、世界に先駆けて「インタラクティブ・スマートグリッド」の概念を発案し、総合グリッドを基礎とした中国での発展モデルと実施方案を打ち立てた。これは、中国のエネルギー研究分野において、近年数少ないオリジナルイノベーションの成果と見られている。中国国際経済交流センターでこのほど、同研究成果に関する記者会見が行われた。「光明日報」が6日に伝えた。
「インタラクティブ・スマートグリッド(中国名:智能能源網)」とは、▽通信▽センシング▽エネルギー貯蔵▽新材料▽大規模なデータ管理の最適化▽知的制御--などの最新技術を利用して、従来のエネルギー流通構造を改造、エネルギーの生産・消費を可能にする新たなインタラクティブ構造を作り上げ、異なるエネルギーグリッド間で、効率良くエネルギーが流れるメカニズム・エネルギー交換システムを形成するというもの。
インタラクティブ・スマートグリッドは、最近よく耳にする「スマートグリッド」とは根本的に違う。スマートグリッドは、単一グリッドからなる電力網だが、インタラクティブ・スマートグリッドは、総合グリッドを基礎としている。
中国エネルギー研究会の柴松岳理事長は「同研究は世界的にもトップ水準にあり、肯定されるべきだ。総合グリッド理論に基づいてインタラクティブ・スマートグリッドを建設することで、スマートグリッドを効果的にモデルチェンジでき、大きなイノベーションを果たし、良い相乗効果を生むことができるだろう」と述べる。
全国政治協商委員会・経済委員会の鄭新立副主任は「インタラクティブ・スマートグリッドの発案は、国内および国際的なエネルギー産業の改革発展に向け、斬新な理論的基礎を打ち立てた。これは重要な実践的意義を持つ」と述べる。(編集SN)
「人民網日本語版」2010年8月6日