東京電力が公開した、福島第一原子力発電所4号機の写真(3月17日)
日本の大地震がもたらした「核のリスク」は世界に「原子力の安全性」という疑問を投げかけた。「ウォールストリート・ジャーナル」の分析によると、地震が発生した地域で稼動していた原子炉は数十基あり、うち14基が被害の深刻な地域に位置する。世界が今、この原発に注目している。
世界10基の原子炉に地震・津波の危険性
「ウォールストリート・ジャーナル」の分析によると、世界で稼働中の原子炉48基が、地震が発生する可能性のある地域にあり、全世界にある原子炉の11%にあたる。危険な状態にある福島県の第1原子力発電所もこれに含まれる。そして14基が、地震が発生する可能性が高い地域にあり、全体の3%を占め、そのうちの10基が海岸線から1.6kmほども離れてない場所に位置し、地震や津波の危険にさらされている。
地震が発生する可能性の高い地域にある14基の原子炉のうち、10基が日本と中国の台湾地域にある。両方とも自然資源が限られている地域であり、海外のエネルギー供給にも頼りたくないとの考えから、原子力発電所を建設することを選んだ。しかし、日本での原発事故の影響は色濃く、日本と中国の台湾地域は今一度、エネルギーの選択を迫られている。一つ言っておきたいのは、多くの国や地域が、地震の危険性が少ないところに原子力発電所を建設することを試みたが、完全に避ける事は難しい。