ドイツの「放射能ブタ」
25年前、ウクライナにあるチェルノブイリ原子力発電所で爆発事故が発生し、大量の放射性物質がヨーロッパに拡散した。チェルノブイリから1500キロ離れたドイツの森には今でも、基準を越えた放射性物質を体内にもつブタが生息している。ドイツ人がこれまで極上といわれてきたこのブタを食べることはなくなった。
聞くところによると、このブタの体内にある放射性物質はセシウム137、その濃度は正常水準の数千倍以上だという。セシウム137の半減期は30年前後であるため、このブタの体内にある放射性物質はこれからも存在し続ける。福島第一原発付近でも同じ放射性物質が検出されているが、日本政府はチェルノブイリで放出された量よりもはるかに少ないと発表している。
過去半年間に、ドイツ政府が「放射能ブタ」の死体を回収するために使った費用は46万ユーロ(65万ドル)に上るという。調べによると、基準を十倍超える放射性物質を体内にもつブタを1キロ食べた場合、体内に吸収される放射能の量は人間が毎年吸収する放射線量の60%前後だという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年4月2日