国連気候変動リマ会議が6日、第1段階の最終日に突入した。中国代表団副団長、首席交渉代表の蘇偉氏は新華社の取材に応じた際に、「リマ会議は現在、全体的に見てゆるやかに進められている。来年のパリ会議に向け、十分に準備を整えられそうだ」と述べた。
蘇氏は、「個別の問題はやや難航しているが、全体的に見るとバランスよく進展しており、積極的な成果も得られている」と表明した。
蘇氏は、「気候変動は複雑な議題であり、長期的なプロセスを経る必要がある。気候変動は経済・社会の発展の各方面に関連し、一度の会議ですべての問題を解決するのは不可能だ。リマ会議で最も重要な議題は、パリ会議の要素の明確化だ。現状を見る限り、2015年の具体的な草案を作成するための条件はまだ整っていない。リマ会議の重点は、各国の2015年の協定(来年末のパリ会議で締結される、2020年以降の気候変動国際枠組みに関する新たな協定)の要素に関する意見交換と相互理解を促進し、食い違いを減らすことだ」と強調した。
蘇氏は、国際社会から幅広く注目されている「中米気候変動共同声明」について、「この共同声明は気候変動交渉を力強く推進する、各国が感じることのできる普遍的な共通認識であり、特に声明がもたらす政治的な推進力については十分に肯定すべきだ」と指摘した。
蘇氏は、「中米両国は声明によって、両国の気候変動問題に対する高度な重視と、多国間交渉の推進に向け共に努力する強い意思と決意を示した。国際社会はこれを高く評価し、十分に肯定している。同声明がリマ会議に積極的かつ重要な影響を及ぼし、パリの新たな協定を巡る交渉を促進することは間違いない」と語った。
蘇氏は、「気候変動の対応に関する議題を巡り、開発途上国は常に密接な意思疎通と連絡を維持してきた。開発途上国は一部の気候変動交渉において、類似する国情と歴史的な背景を持つ。中国は77カ国グループ、BASIC(ブラジル、南アフリカ、インド、中国)の加盟国と、会議前・会議中に密接な連絡を維持し、利益を守ると同時に世界の気候変動対応の努力を推進している」と説明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年12月6日