気候変動は単なる環境保護問題から、人類の生存と発展の問題に拡大している。しかし中国にはより重要で切実な現実的意義がある。石炭を中心とするエネルギー構造、高汚染・高エネルギー消費の産業構造の変化は、中国国内の環境を改善し、世界的な気候変動に対応するための喫緊の課題となっている。また気候変動への積極的な対応は、グローバルガバナンスに幅広く参与し、人類運命共同体を構築するという中国の国際的な責任であり、持続可能な開発を実現するための内在的な需要である。
国際気候ガバナンスの新理念、中国がリーダーと推進者に
国連気候変動パリ会議前に、中国政府は首脳・高官の相互訪問を契機とし、気候変動分野における各国との交流と協力を強化した。中国は米国、EU、英国、「BASIC」4カ国(ブラジル、南アフリカ、インド、中国)と気候変動に関する共同声明を発表した。気候変動の対応で各国との理解を促進し、共通認識を拡大し、気候変動をめぐる多国間交渉の推進に多大な貢献を成し遂げた。
中国政府はさらに気候変動に積極的に対応する南南協力を推進している。中国は近年、発展途上国に低炭素・省エネ製品を提供し、気候変動に関する研修を開き、援助を拡大している。
国際エネルギーガバナンス、G20が理想的な舞台に
G20は現在の世界で重要な、多国間の対話の場であり、革新的で活力あふれる、連動する包括的な世界経済の構築に取り組んでいる。それと同時に、気候変動問題において重要なリーダーシップを発揮しなければならない。これは気候変動と世界経済・エネルギーの持続可能な開発が密接に関連しているからであり、また世界の経済発展の成果を共有し、多くの発展途上国の持続可能な開発という目標実現を促し支援するためでもある。G20は気候変動が発展途上国の未来の発展にもたらす大きなリスクを直視し、かつその影響を和らげるため措置を講じなければならない。2016年のG20議長国である中国は、国際気候ガバナンスにおけるリーダーシップを発揮し続け、G20の場で国際気候・エネルギーガバナンスを推進する可能性を模索する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年8月31日