アメリカ航空宇宙局(NASA)はこのほど写真を公開し、世界で4番目に大きな湖だった「アラル海」の、過去16年間の変化を示した。
アラル海はかつて6万8000平方キロメートルの面積で、世界で4番目に大きな湖とされていたが、1960年代以降は旧ソ連の灌漑工事により面積が縮小を続け、2007年にはかつての10%ほどになった。2020年頃には、完全に枯渇する見通しだ。
アラル海は中央アジアのカザフスタンとウズベキスタンの国境をまたぐ地域にあり、世界有数の面積を誇る湖だった。ところが旧ソ連は商品作物の用水を確保するため灌漑を進め、アラル海の面積が縮小を続けた。1960年代より、水位は毎年20センチ低下した。80年代になると、水位はさらに毎年90センチも低下した。
アラル海に流入する川の水が別の場所に引かれることで、塩分が上昇を続け、魚の大量死亡が生じた。付近の住民が生計を立てるための漁業・工業も衰退した。
ウズベキスタンは2005年より緊急対策を積極的に講じ、アラル海の失われた姿を取り戻そうとしているが、効果はあがっていない。アラル海南部の東岸では、2014年に過去600年で初の乾枯が生じた。アラル海は2020年頃に、完全に地球上から姿を消すことになる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月16日