ドイツ週刊誌『デア・シュピーゲル』は6月26日、「中国が電気バス時代に入る 北京バス1路は新中国とほぼ同年齢」という見出しの記事を掲載した。2017年秋、この路線に電気バスが登場し、丸みを帯びた外観は車輪のついたイルカのようである。発車時もイルカのようで、小さい音を発する。2020年までに北京市はバスの約3分の1を電気バスにする計画。この大国は電気バス戦略を推進し、世界のトップを維持しようとしている。ブルームバーグの統計によると、世界各地で使用されている電気バスは約38万5000台で、うち99%が中国にある。今後、中国の電気バスの数は急増し、中国政府は電気バス戦略を通した大気汚染改善を目指す。
また、欧米の電気バス革命は何度も先延ばしになっている。ロンドンもバスチームに電力を提供したいと考えるが、実現は2030年になる。ニューヨークの目標の達成は2040年になる見通し。さらにドイツは、登録バス車両7万8345台のうち、電気バスはわずか458台である。
欧州人は戦略において中国に負けている。中国南部のハイテクセンターである深セン市は6カ月前に全てのバスを電気バスに切り替えた。本社を深センに置く自動車メーカーのBYDは電気バス生産のトップランナーである。昨年12月、同社はイタリアに23台の電気バスを輸出し、今年1月にはノルウェーに2台輸出した。7年前、BYDはベルギーでの業界会議で電気バスの模型を発表し、当時は多くの評論家が冗談だと思っていた。しかし、現在はほぼ全ての自動車メーカーが電気バスを開発している。
欧州の同業者と比べて、中国企業は政府の政策支援があるためブランドのモデルチェンジが容易で、安全で信頼できる市場があり、大量生産もできる。これは製造コストの削減、市場シェアの獲得につながる。2017年に世界で販売された電気バスは約9万台で、そのほとんどが中国製である。
電気バスは大気汚染を改善し、世界の石油ニーズを抑制する。中国は電気バスチームの拡大に取り組んでいる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年7月1日