強い砂嵐が15日に中国北方を見舞い、各地で黄砂が発生した。局地的に、500メートル先を見通せないほどになった。過去10年で中国で影響が最も大きな砂嵐となった。
中国で黄砂が大幅に減少しているにも関わらず、過去10年で最大の砂嵐に見舞われたのはなぜだろうか。防護林の効果がなくなったのだろうか。「経済日報」は中国気象局の専門家を取材した。
衛星リモートセンシングによると、今回の砂嵐は14日夜、モンゴル南部で発生した。モンゴル各地が14日夜、猛吹雪や深刻な黄砂などの異常気象に見舞われた。風速は20メートル毎秒にのぼり、瞬間最大風速は30−34メートル毎秒にのぼった。
三北防護林はなぜ黄砂の南下を防げなかったのだろうか。中国気象局環境気象センターの張碧輝主任は「防護林の地表の植被の変化は、風全体への影響範囲が非常に限定的だ。しかし中国の植樹・造林、砂漠化対策、生態環境ガバナンスの全体的な推進により、黄砂には顕著かつ効果的な改善があった」と述べた。
国家気候センター気候サービス首席専門家の周兵氏は記者に「過去10年の人為的なガバナンスと気候要素の共同作用により、黄砂の出処となる地域の局地的な環境がやや改善され、黄砂の日数と発生回数が大幅に減少した。しかしひとたび発生の条件を満たせば発生する。モンゴルは黄砂の大きな出処だ。また世界的な温暖化を背景とし、北半球の風が全体的に弱まっているが、段階的な大気環流が非常に不利な状況であれば影響の大きな砂嵐が発生する」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2021年3月18日