中国最大の内陸湖である青海湖で数十年間にわたる「砂と水とのせめぎ合い」が、宇宙を飛ぶ衛星からの映像に記録されています。1970年代から40年以上にわたって砂地の面積が広がり続けていましたが、2012年からは一転して水域が広がり始め、現在は40年以上前の地表の状態に戻って回復しています。
この10年間、中国は、生態系機能が極めて重要かつ脆弱な地域を保護するために、多くのレッドラインを画定してきました。それには、ジャイアントパンダ保護区や三江源国立自然保護区など5カ所の国立公園、14カ所の世界ジオパーク、2020年に初めて指定された39の国家草原自然公園などが含まれます。この10年間で9195カ所の自然保護区がレッドラインによって保護されています。
この10年間、中国は、人と自然の関係を再構築し、自然のため手つかずの空間を作るだけでなく、自然を再生させるための積極的な取り組みも行ってきました。また、この10年間で中国における植樹・植栽面積は7333万ヘクタールを超えました。
また、この10年間、中国で新たに発見され、「中国生物種リスト」に登録された種は、2011年の約2倍となる12万8000種に達しました。絶滅におそれがある野生動植物の種は300種以上で回復、増加しています。ジャイアントパンダ、カモシカは、野生個体群が大幅に増加したことにより、レベルが「絶滅危惧」から「危険性が高い」に下がり、「東洋の宝石」と呼ばれるトキの数は5000羽を超えるまでに増加しています。
「中国国際放送局日本語版」2022年8月21日