話は変わるが、先日思いがけない出来事に遭遇した。撮影が終わり夕方宿舎である江蘇省南通のあるホテルへ戻った。食事を終え、部屋でくつろいでいるとドアのノックが。
開けるとホテルのハウスキーピングの女の子二人が小さなぬいぐるみと日中の小旗を抱えて立っていた。実はホテル暮らししているとよくあるのが、ホテルの従業員やハウスキーピングなどがプライベートも考えず、土足で入り込みサインや写真を頼んでくるケースが少なくない。今回ドアを開ける前までは私もそのように思っていた。
が、ドアを開けてぬいぐるみと日中の小旗を見た瞬間、思わず笑みがこぼれた。
「これ、差し上げます。受け取ってください」
「ありがとう。。」素直にそう思った。彼女達は特別何か言葉を私に話かけてきたわけではない。何も言わなくてもわかる。その笑顔だけで。ただその好意、思いに感動させられた。勇気をもらった。晴々しい思いになった。
日中間でさまざまな問題があるが、肝心なのは我々双方各々がメディアにも日中間の問題にも左右されることのない“強い希望”がなければならない。
希望を持つには勇気が必要である。
一人一人若い子達が強い希望を抱き、信じていけば、それが大きな意志となり絆となる。
彼女たちの好意にそう感じさせられた。
この一年をただの“記念”の年にしてはいけない。節目であるが何かの始まる“きっかけ”の年にしなければならない。その為には日中の若い子達の“強い希望”そして希望ある“笑顔”がこれからの日中の交流に明るい光を差し込めるのではないかと思う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月21日