村上春樹の『ノルウェイの森』

japanese.china.org.cn  |  2008-07-21

村上春樹の『ノルウェイの森』。

タグ:村上春樹の『ノルウェイの森』 ,鉄腕アトム,宮崎峻 日本文学

発信時間:2008-07-21 11:00:07 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

村上春樹の『ノルウェイの森』

1990年代入って以来、日本の文学作品を出版する面には2つの著しい特色がある。1、アニメ・漫画作品であり、宮崎峻がその代表で、『鉄腕アトム』、『一休さん』、『花子ルンルン』など日本の一連のアニメ・漫画作品が中国に進出し始め、今でもそれが続いている。1970年代以後に生まれた中国人に非常に大きな影響を及ぼし、彼らの幼年時代、少年時代の精神の糧となった。この年齢層の人たちは、その次の世代の中国人の日本に対する見方を変えたばかりでなく、大きな程度において彼らの先輩の日本に対する態度を変えることさえあったわけである。2、日本の大衆文化が中国に入ってきたことであり、最も代表的なものは村上春樹である。

村上作品が1990年代末期から中国に入ってきたこの10数年間に、村上作品を読むことはすでに中国の中産階層のメルクマールまたは記号の1つとなっている。私たちが見るには、村上春樹の非日本人読者の中で、現在までのところ、中国人が圧倒的多数を占めている。

村上作品は日本でもよく読まれていた。しかし、それには時代的背景があった。当時、日本のバブル経済が徹底的にはじけ、社会全体にイライラと閉塞感がみなぎり、その上日本人が背負っている負の歴史も加わり、彼らは麻酔を必要とし、村上春樹の作品はたまたまこのような役割を果たし、その作品には青春、追憶、愛情、感傷、忠誠などの要素を含み、読者がそれを読み始めると、とても心地良くなる。したがって、村上作品が1990年代の日本で大流行となり、その複雑性があるとともに、消費性もあった。

中国の中産階層の読者たちは事実上村上作品を読むことを1種のパフォーマンスとしての読書行為とみなしている。ほかでもなくこのような誤解が存在しているため、2007年に新星出版社が小森陽一氏の『村上春樹論 『海辺のカフカ』を精読する』を出版した。この著作は中国人が村上春樹の作品を理解し、現代の日本社会の中で村上春樹はバブル経済の崩壊と日本の歴史問題によってもたらされた疾患をどのように治療したのかを知るために解読の道を提供している。

「チャイナネット」2008年7月21日

 

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