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ノベール賞への態度 興奮した中国は反省した日本に学ぶべきではないか
発信時間: 2008-10-13 | チャイナネット

                           劉効仁

日本は教育の不足を反省しながら、このチャンスを生かして理工科を敬遠する人々の気持ちを転換させ、基礎科学の研究に活力を注ぐことを目指している。(『新京報』10月9日)

 

科学は国境を越えたものだが、科学者は国籍によって分けられている。スウェーデン王立科学アカデミーノーベル賞委員会によるノーベル賞受賞式に中国人は無縁で、中国の国民やメディアは言い表せない憂うつを抱えているようだ。

色眼鏡をはずしてみると、中国の人々はノーベル賞が世界でもトップクラスの賞で、世界科学のトップレベルを代表し、一国の基礎科学研究のレベルを基盤とした総合的科学研究能力をバックアップするものだということに気づいた。インドや日本など隣国の科学者がノーベル賞に輝き、中国だけがノーベル賞に無縁なため、なんとなく不公平な感じが生じたのは不思議なことではないだろう。

こうした面から見ると、「ミサイルの父」と称された中国でも著名な科学者である銭学森氏の甥、銭永健 (ロジャー・y・チエン) 氏がノベール化学賞を受賞したことは中国人にとってよかった。

銭永健氏が授賞できるかどうかについて、国内のメディアは熱論を繰り広げた。9日だけを見ても数多くのメディアは、「銭学森氏の甥がノーベル化学賞に」をトップニュースにして、銭永健氏の写真をホームページや新聞の第1面に掲載した。この銭氏家族の誇りは、中国の誇りでもあることを裏付けたのではないか。中国国民のためにノーベル賞の栄光を勝ち取った中国系米国人の楊振寧氏、李政道氏ら数多くの科学者は、やっとれっきとした後継ぎを迎えた。みんなが興奮して祝いあうのは当たり前のことではないかと考える人は少なくないだろう。

これに比べると日本の国民は意外と落ち着いている。かつて基本粒子の分野ですばらしい成果を上げた湯川秀樹氏、朝永振一郎氏、小柴昌俊氏がノーベル賞を受賞したのに続き、日系米国人の下村修氏がノーベル化学賞を受賞、もう1人の日系米国人の南部陽一郎氏、日本の科学者の小林誠氏と益川敏英氏がノーベル物理学賞を受賞した。しかし祝いの言葉より反省の声のほうがずっと大きい。

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