ホーム>>中日両国>>視点
ノベール賞への態度 興奮した中国は反省した日本に学ぶべきではないか
発信時間: 2008-10-13 | チャイナネット

読売新聞は8日の社説で、日本の若者が物理学などの理工科を敬遠し続けていることに対して、日本の政府と大学は科学研究者を育成するシステムを改革し、科学に対する日本の若者の期待感を強化すべきではないかと指摘している。また毎日新聞も、日本の科学技術政策は経済的利益に傾き、政府は科学技術を経済を活性化させる大黒柱と見なして、大学の研究も利益や応用しか求めていないと指摘している。理性的で冷静な日本のメディアは、政府と国民の反省を喚起するに違いない。

そして再び私たちの「興奮」を見ると、いささか得体の知れないものや、神経質な感じを受ける。銭永健氏は1952年にニューヨークに生まれ、小さい時から化学に興味を持ち、喘息で家にこもって地下室で様々な化学の実験をしていた。もし銭永健氏が中国で生まれ育ていたらどうだっただろうか。「受験教育」の大きなプレッシャーで、銭永健氏の小さな興味や革新の才能はさっさと無くなっていただろう。家族も認めず大学も恐らく体の弱い学生を受け入れなかっただろう。ノーベル物理賞受賞者の益川敏英氏の英語を話すのが下手だと知れば、「英語だけはナンバーワン」とみんなが一致して認める中国では、全く不思議に思うに違いない。

実の所これは教育の相違のためだと言える。元華中科学技術大学の校長で、中国科学院のアカデミー会員である楊叔子氏はかつて、「中国の教育は市場の名誉と利益を重視し、本科や教育、独創、学生の道徳の育成など大学の魂を軽視しており、『魂を失った卓越』を追求しているのではないか」と指摘している。この時弊を批判した反省は正しいが、今の局面をもたらした理由は大学だけにあるのではなく、教育メカニズムや評価メカニズムにも致命的な欠陥が存在するのではないだろうか。

「チャイナネット」2008年10月13日

     1   2  


  関連記事
  同コラムの最新記事

· 中国国際問題研究員:日本の政局の変化と中日関係

· 新華社記者:日本で「集団行動力」を体験

· 中国ネット利用者の6割が今後の中日関係を懸念

· 林芳正防衛相、「北京―東京フォーラム」の役割を評価

· 増田総務相「中日関係はさらに緊密に発展」